悪戯 ―イタズラ―
逃げなければ――そう思っても、立ち上がることなんてできなくて。
「……っ」
「アイツのことで泣きそうな顔しないで下さい」
さっきより強引にキスをされる。
「僕でいっぱいになって」
こんなの受け入れちゃいけないのに。
どういうわけか、微塵も悪意を感じなくて。
「ここ。気持ちいいんですか」
「やめて」
「イきそうですか」
「だめ、」
「はは。会社でこんなにして。悪い女だ」
優しい声でイジワルしてこないで。
「思ったより。だらしないカラダしてますね」
「触ら、ないで」
「かわいいですよ。東さん」
理解が追いつかない。
「私を殺すって言ったクセに」
「死んでもらいますよ。アイツが大好きでたまらない、あなたには」