悪戯 ―イタズラ―
「君のこと。仕事人間だって思ってた」
「間違ってはいないですよ。働くのは嫌いじゃない。まあ、プログラマーもラクじゃないですね。僕は僕の好きなことしてる方が性に合ってます」
「ダメじゃん。秘密、べらべら私に話したりしたら」
「僕は依頼人に必ずこう伝えています。僕のやり方に文句をつけるなら、なかったことにしますと」
「それで契約とれるの凄いね」
「そりゃあ。僕ですから。誰に頼むより確実に結果を出せます」
「すごい自信」
「助けてあげましょうか、東さん」
「……助ける?」
「あなたとの不倫の証拠だけ、消してあげるって言ってんです」
証拠が消えても、事実は消えない。
「仮にアイツが認めても。あなたがシラを切れば問題にはなりません」
私だけ逃げて、いいの?
「助けてくれる意味がわからない」
「あなたを独占したい」
「独占してどうするの」
「ただ。僕のモノにしたいだけですよ。他に理由なんてない」