ウルルであなたとシャンパンを

どうやら、ルカは怒ってはいないみたい。

香耶の混乱する頭でわかったのはそれだけで、その他のことは一体、何がどうなって今に至っているのか……全く考えが追いつかない状態だった。

顔を合わせてすぐ、おはようってキスとか、本当にあるんだ……と、まるで他人事のように思ったくらい。

だって、こんな甘い雰囲気とシチュエーション、映画でしか見たことがない。

それにこれは、どう考えても、ガイドと客の関係ではなくなっているように思える。

もう他人ではないというか……親しい間柄じゃないと、こんなことにはならないと思う……けれど。

まさか、オーストラリアではこれが普通なの?

いやいやいや、ほっぺにキスは挨拶の可能性があるけど、昨日のは……その……挨拶とかではありえない本格的なやつだった。

なんていうか、そういったことの前のような……

いくらステキでも、会ったばかりの相手と、しかも、大学生くらいの男の子と、どうこうしてしまうような女ではないつもりだったけれど、これは……もしかして……もしかするのだろうか?

いやでも、それなら、こんな風に別の場所からやって来るのではなく、この部屋にいたのでは??


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