【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

 ああズルい。

「……違うよ。単純に女性が苦手なんだって」

 女の子を恋愛対象としては見れない。でも、マナー違反で傷つけるのはもっとイヤだ、そう思う。

「おんなじだ」
「は?」
「僕もだよ。ご令嬢のギラギラした目は疲れる」

 そう言って、シュテルはチラリと周りを見た。
 確かにこちらの様子をうかがっているご令嬢たちがたくさんいる。こんな目で四六時中見られたらたまらないだろう。
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