【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
冷たい! ベルンの魔法だ!
「ベルン!」
シュテルがベルンを見た瞬間、ベルンはニヒと笑って、唇に人差し指を当てウインクした。
―― ひみつ ――
言葉に出さないけれど、ベルンの言いたい意味はわかる。
魔法を使ったことは、三人の秘密だと言いたいのだ。チラリとオレンジジュースの瓶を見てみれば、外側はうっすらと白く凍っている。
俺とシュテルは、ベルンと同じようにニヒと笑い、顔を見合わせた。