【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

 ゴクゴクとオレンジジュースを飲む。喉を下っていく冷たいジュース。甘く酸っぱい香りが、胸いっぱいに広がった。
「あー! 旨い!!」
 思わず零れる感嘆に、シュテルも頷く。
「本当! こんなに美味しいジュースはじめて飲んだよ」
 俺たちを見て嬉しそうに笑うベルン。
 やっぱり、ベルンはベルンだ。媚びてるわけじゃなかったんだな。ただ、喜ばせようとしてくれた。ベルンのそういうところが俺は好きだ。
 俺はすっかり安心した。
< 402 / 408 >

この作品をシェア

pagetop