【web版】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(コミカライズ:男装令嬢が性別を隠して士官学校に入学したら、王子様と騎士様が執着してきます)
ワクッと心が躍る。
口元が緩む。
僕が階下に向かって「待ってて」と口パクで答えると、ふたりはニヤリと微笑んだ。
カーテンを閉じて、テーブルの上にあった包装されたチョコレートを手のひら一杯につかみ取ると、ポケットにねじ込む。
静かにドアを開け、そっと廊下を見回して巡回の兵士がいないことを確認すると、スルリと部屋を忍び出る。
廊下に音が響かないよう、忍び足で歩く。
付き人もつけずに、許可も得ず、夜の城内を歩くのは初めてだ。緊張で高鳴る鼓動が期待で膨らむ胸を踊らせている。
見つからないようになんとか庭へ出て、ベルンとフェルゼンに合流した。フェルゼンは無言のまま、庭木が作る暗闇に視線を送る。
そちらへ行こうと誘っているのだ。