【web版】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(コミカライズ:男装令嬢が性別を隠して士官学校に入学したら、王子様と騎士様が執着してきます)
窓から漏れる光と距離を取り、僕らは木の陰へ逃げ込んだ。
そこで、フェルゼンがランタンに火をともす。ランタンの光が僕らの顔を映し出す。そして、ニヒヒと笑い合う。
フェルゼンがランタンを掲げて、先へと歩み出した。
僕とベルンは目配せし合い、その後についていく。
人の少ない裏庭の小道を選び僕らは踊るように駆ける
大人達は、王城のホールで舞踏会を楽しんでいる。漏れて聞こえてくる室内楽団のダンス曲。楽しそうな笑い声。
到着したのは白い大理石で出来たガゼボ(東屋)だ。中央のテーブルにフェルゼンがランタンを置く。
それを成功の合図にして、皆でハイタッチだ。そして僕らは笑いあう。
「シュテルが本当に来るなんて!」
フェルゼンが意外そうに、でも嬉しそうに笑う。
「だから言ったでしょ?」
ベルンがニヤリと笑う。
「ベルンが誘ってくれたんだ?」
僕が問えば、ベルンは笑った。
「だって、結構、シュテルは悪い子だもんね? 厩舎の天使様」
ベルンと初めてであったのは、ひとりで王城を抜けだし厩舎へ行ったときだった。