【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「すみませんでした」
「うん、無事でよかった」
「……本当に、ご、めんっな……」
「今日のことは忘れちゃいけないよ」
「……はい」

 言うまでもなく忘れられない出来事になった。

 アイスベルク侯爵は席を立った。
 ベルンは天井を仰いで泣いている。
 俺はベルンのベッドに上がり、ベルンの肩を抱いた。自分の喉も、ヒっク、ヒっクと音を立てる。目玉が融けてしまうんじゃないかと思うほど熱い。
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