あたしを撫でる、君の手が好き。
あっくんの目が僅かに見開かれるのに気が付いて、あたしは慌て手のひらで口を塞ぐ。
なんか今、かなり独占欲全開な発言をしてしまったかもしれない。
あたしはただの幼なじみで────というか、もしかしたらそれ以下で。あっくんのことを独占する権利なんてないのに。
時間が経つにつれて、恥ずかしさが増して顔が熱くなってくる。
あたしは口元を覆ったまま、あっくんに背を向けた。
今ので、あたしの気持ちがあっくんにバレてしまったかもしれない。
恥ずかしさのあまりにそのまま縮こまりそうになっていると、あっくんがあたしの頭を後ろからそっと躊躇いがちに撫でてきた。
ぐしゃぐしゃと髪の毛を掻き乱すようないつもの雑な撫で方とは違って、あっくんの指先がゆっくりと優しくあたしの髪を梳いていく。
上から下へと流れていく緩慢なその動きに、胸がドクドクと鳴って、心臓が口まで上がってきてしまいそうだった。