あたしを撫でる、君の手が好き。

どうしよう。いつ、どのタイミングで切り出せばいいかな。

あっくんのことが好きだ、って。

ドキドキしながら歩くうちに、少しずつ家が近付いてくる。

自宅へと続く曲がり角が見えたとき、あたしは立ち止まってあっくんの手を引っ張った。


「何?」

足を止めたあっくんが、少し強ばった顔で振り返る。

あっくんと目が合った瞬間、急に喉の渇きを感じた。

ゴクリと飲み込んだ唾が、喉の奥に張り付くような気がする。

覚悟を決めて引き止めたはずなのに、いざあっくんと目が合うと、怖気付く。

今なら、あたしの気持ちはあっくんに伝わる。そんな気がするのに、期待値が上がりすぎている分だけ失敗が怖い。


「あのね、あっくん……」

それでもドキドキしながら話を切り出したら、あっくんが身体ごとあたしを振り向いてくれた。

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