あたしを撫でる、君の手が好き。
「気付いてなかったんだな。俺が朝イチで送ったメッセージ」
「え、うん。何か連絡してくれてたの?」
今朝は少し寝坊して急いでいたから、通知を全く確かめずにスカートのポケットにスマホをいれたのだ。
「自分で確かめて」
あっくんに言われてメッセージアプリを開くと、たしかにメッセージが2件届いている。
その内容を読んで、ちゃんとスマホの通知を確かめなかったことを後悔した。
2件のメッセージは両方ともあっくんからで。
ひとつは「地元の駅で待ってるから一緒に行こう」というもの。もうひとつは、返信のないあたしに「先に行っちゃった?」と確かめるもの。
慌てて家を出て満員電車に飛び込んだあたしは、どちらのメッセージにも気付いていなかった。
「ごめん」
せっかく、あっくんから誘われてたのに。しょんぼりとメッセージアプリを閉じると、あっくんが吹き出すように笑う。