あたしを撫でる、君の手が好き。
「わざわざ印刷してまで、俺のこと見てたの?」
隠し撮り写真を透かしたり、ひっくり返したりしてみたあと、あっくんがあたしの前でそれをひらひらさせながら、からかってくる。
だけど、そのからかいの言葉があながち間違いじゃないから恥ずかしい。
印刷した直後は、多分毎日見てた。寝る前に。
あわよくば、そのままあっくんの夢を見たくて。
「もう、それ返して」
あたしはあっくんから写真を取り上げると、床に落ちているアルバムのあいだに挟んでパタンと閉じた。
「思い出話は、これでおしまい!」
アルバムを本棚に片付けに行こうとしたら、あっくんがあたしの腰を抱き寄せて引き止める。
「そんな照れなくてもいいじゃん」
「だって恥ずかしいよ」
「なんで?俺はふつーに嬉しいけど。そんなに見たいなら、あとで自撮り写真送ってあげようか?」
「いらないってば!」
軽く睨んで押しのけようとしたのに、あっくんが機嫌良さげに笑って、あたしの腰をぎゅっと抱きしめてくる。