あたしを撫でる、君の手が好き。

「るみ、ちゃんと見てた?すごかったね!」

隣で桃佳が叫ぶ声が、クラスメート達の歓声にあっという間に掻き消される。

すごかったのかな。あんまりよく見ていなかったからわからない。

それよりも、頭がぼんやりして重たい。

あたし達のチームのアンカーが一位だったかどうかなんて、正直どうでもいい。

そんなふうに感じてしまう自分や、怪我をした徳永さんを思いやれずにもやもやとしてしまう心の狭い自分がものすごく嫌だった。


女子のリレーのあとは男子のリレーで、それが体育祭の最終プログラムだった。

女子以上にスピード感と迫力のある男子リレーは、さっきまでよりもさらに盛り上がっていて。

あたし達のチームも、上位争いをしていたらしい。していたらしいっていうのは、隣で歓声を上げ続けていた桃佳情報。


周りのみんなが立ち上がって応援するなか、あたしは頭が重くてふらふらして、顔を上げているのもキツいくらいで。

ズキズキ痛む胸を抑えながら項垂れていたから、男子リレーがどれだけ盛り上がっていたのか全然わからない。



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