キミの世界で一番嫌いな人。
ちょうど三連休が重なって、2月は定期検診が無いから、普通に彼氏に会いに東京に向かう。
バレンタイン…。
お菓子づくりが苦手な私にとって、あまり乗り気ではないイベント。
『もんじゃ食べれるよ?宿泊代浮くよ?一石二鳥じゃない?』
「そ、そうなんだけど…、」
前も1度行ったことあるし、泊まったことあるし。
朝起きたらどういうわけか一緒にベッドに寝てたっていう、イリュージョンを体験した。
「でもさすがに2泊は申し訳ないし…、今回は前住んでたマンションにしようかなとも思ってて」
あれから父とはたまにメールを交わすだけだった。
あの人も仕事に没頭できて精々してるはずで、そもそも滅多に帰らなかったような人。
だとしても前回の定期検診のときは、ビジホに泊まった。
あの家にはやっぱりまだ帰りたくなかったから。
『じゃあ着いたらまた決めればいいよ。一応うちの人には話してあるから』
「うん、ありがとう」
『まぁ俺は一緒に寝て、あわよくば襲っちゃいたいんだけどね』
「なっ…!!」
今度は確実に噎せた。