新妻の条件~独占欲を煽られたCEOの極上プロポーズ~
私は意を決し、もう一度お店に入り見ていく。レースやフリルがふんだんにあしらわれ、ショーツの役目をこれで果たしているつもり?と驚くような下着ばかりだ。

 悩んだ末、白地に黒のレースが施されているブラジャーとショーツを見つけて二組購入した。これが一番派手ではなく、レースが施されているけれどほかのよりもシンプルだった。

 それでもこんなブラジャーとショーツは初めてで、身につけるのが恥ずかしい気持ちに襲われている。

 会計後、ショッパーバッグをしっかり持ってショッピングモールを後にした。

 買うまでになかなか決心がつかなかったせいで、時刻は十九時になろうとしていた。

 コレットさんに伝えてあるから、心配はしていないはず。

 それでも、夕食を待たせていたらと思うと申し訳なく、駆け足に近い速度で瑛斗さんのアパルトマンへ急いだ。


 渡されていたカードキーで玄関を入り、リビングへ向かう。そこを通らないと自室へは行けない。

 静かなクラシックの曲がオーディオから流れているが、リビングに瑛斗さんはいないようだ。

 テラスにいるのね。

 大きな窓の向こうからレナさんの声が聞こえる。

 戻ってきたことを知らせようとテラスに近づくが、ふたりの様子にギクッと足が止まった。

 海を背に、室内の方に体を向けてふたりが座っている。

「瑛斗、キスして」

 レナさんは瑛斗さんの膝の上に手を置いて、顔を寄せるところだった。

 
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