新妻の条件~独占欲を煽られたCEOの極上プロポーズ~
「はい。河原木製菓のバウムクーヘン」
渚に手渡すと、うれしそうに顔をほころばせる。
「また私を太らせようと思っているんでしょう」
「昨日のアスパラのお礼よ。実はね、雪丸が海外にいる馬主のもとへ行くことになったんだ」
「ええっ、雪丸が? 紅里がかわいがっている馬じゃない」
「生まれたときから雪丸は馬主に買われていたし、向こうの準備が整うまでうちにいることになっていただけだったから」
私の心中を察する渚の顔は沈んでいる。
「でね? 雪丸はフランスに行くんだけど、私が送り届けるようにって、おじいちゃんが言ってくれたの」
「えー! 紅里、フランスに行くの!?」
沈んだ表情から一気に驚きの顔に変わる。渚は表情豊かだ。
「牧場はニースってところらしいんだけど、馬主はモナコに住んでいるみたい。日本にも家はあるみたいだけど」
「モナコ! すごい! 桁違いのセレブよ。ああっ! もしかして昨日、桜を見ていた男の人……?」
「そこのところは聞いていないから、はっきりはわからないよ。あの人は代理人かもしれないし」
かなり若く見えたし、馬主はおじいちゃんのような年齢の人だと私は推測している。
「でもいいなー。海外へ行けるなんて」
「雪丸を送り届けるだけだよ? お土産買ってくるから。じゃ、行くね」
夕食前に雪丸に会いたいのもあって、私は軽自動車に乗り込んだ。
「バウムクーヘン、ありがとうね!」
運転席に座った私に渚は顔を近づけて手を振った。
「また連絡する」
私は約束して自宅へ戻った。
準備で忙しい日々があっという間に過ぎて、出発当日になった。パスポートはギリギリで間に合い、一昨日受け取った。
雪丸はすでに検疫厩舎に送られていて、私は空港で合流する。空港までは佐野っちゃんが車を出してくれることになっていた。
渚に手渡すと、うれしそうに顔をほころばせる。
「また私を太らせようと思っているんでしょう」
「昨日のアスパラのお礼よ。実はね、雪丸が海外にいる馬主のもとへ行くことになったんだ」
「ええっ、雪丸が? 紅里がかわいがっている馬じゃない」
「生まれたときから雪丸は馬主に買われていたし、向こうの準備が整うまでうちにいることになっていただけだったから」
私の心中を察する渚の顔は沈んでいる。
「でね? 雪丸はフランスに行くんだけど、私が送り届けるようにって、おじいちゃんが言ってくれたの」
「えー! 紅里、フランスに行くの!?」
沈んだ表情から一気に驚きの顔に変わる。渚は表情豊かだ。
「牧場はニースってところらしいんだけど、馬主はモナコに住んでいるみたい。日本にも家はあるみたいだけど」
「モナコ! すごい! 桁違いのセレブよ。ああっ! もしかして昨日、桜を見ていた男の人……?」
「そこのところは聞いていないから、はっきりはわからないよ。あの人は代理人かもしれないし」
かなり若く見えたし、馬主はおじいちゃんのような年齢の人だと私は推測している。
「でもいいなー。海外へ行けるなんて」
「雪丸を送り届けるだけだよ? お土産買ってくるから。じゃ、行くね」
夕食前に雪丸に会いたいのもあって、私は軽自動車に乗り込んだ。
「バウムクーヘン、ありがとうね!」
運転席に座った私に渚は顔を近づけて手を振った。
「また連絡する」
私は約束して自宅へ戻った。
準備で忙しい日々があっという間に過ぎて、出発当日になった。パスポートはギリギリで間に合い、一昨日受け取った。
雪丸はすでに検疫厩舎に送られていて、私は空港で合流する。空港までは佐野っちゃんが車を出してくれることになっていた。