御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
頭を押さえて好き勝手しても彼女は怒らず、それどころか熱を帯びた表情はどんどん甘くなっていく。
このまま俺のものにしてしまいたい。

しかし溺れながらも、これ以上の行為を勢いでしてはいけないと律する自分もいた。

「……沙穂ちゃん。ごめんね、大丈夫だった?」

落ち着け。気長に考えると決めたばかりだろ。

「は、はい」

髪や服が乱れているがゆっくり呼吸ができている彼女の様子に、俺はひとまず安心した。
前髪を指で整え、驚かせないように「持ち上げるよ」と声をかけてから、ゆっくりと抱き上げる。

「ひゃっ……」

お姫さま抱っこで寝室へ。我ながらあの手この手で自分を紳士に見せようと必死だ。

慎重にベッドの上におろし、親指で彼女の頬を撫でる。

「ウェブ会議に出てくるね。熱を冷ましたら食事に行こう」

柔らかい。猫みたいだ。沙穂ちゃんはうなずき、相変わらずジッと俺を見つめている。
このままここにいたら危険だな。次はキスじゃ済まないかも。

俺はネクタイを直しながらリビングへと避難し、PCと向き合った。
こんなゆるんだ顔で会議に出るわけにいかない。こちらこそ、はやく熱を冷まさなければ。
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