御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
「あの!」
思いきって、男性に声をかけた。
「はい?」
振り向いた彼の顔はやはり透さんに似ていたが、目力は弱く、体つきもほっそりとしている。
髪にもパーマがかけられていて、透さんが体育会系ならこの人は芸術家タイプの外見という感じの。
「透さん……いえ、三鷹さんになにか御用ですか? 私は一緒に暮らしている者ですので、お言付けがあれば」
申し出た後でやはり出しゃばりすぎかと不安になった。しかし男性は私を見るなり目を輝かせ、いきなり手を握ってくる。
「一緒に暮らしてる!? ならきみが、透のフィアンセなのかい!?」
「そ、そうですが」
ちょ、ちょっと、手が痛い!
それに今〝透〟って呼んだ? もしかしてこの人って……。
「僕は透の兄の三鷹葵。ああよかった、お会いできて」
やっぱり!
「まあ。透さんのお兄様ですね。はじめまして、乙羽沙穂です」
「お、お兄様? なんだかむず痒いな。いいよ、葵と呼んでくれ」
思いきって、男性に声をかけた。
「はい?」
振り向いた彼の顔はやはり透さんに似ていたが、目力は弱く、体つきもほっそりとしている。
髪にもパーマがかけられていて、透さんが体育会系ならこの人は芸術家タイプの外見という感じの。
「透さん……いえ、三鷹さんになにか御用ですか? 私は一緒に暮らしている者ですので、お言付けがあれば」
申し出た後でやはり出しゃばりすぎかと不安になった。しかし男性は私を見るなり目を輝かせ、いきなり手を握ってくる。
「一緒に暮らしてる!? ならきみが、透のフィアンセなのかい!?」
「そ、そうですが」
ちょ、ちょっと、手が痛い!
それに今〝透〟って呼んだ? もしかしてこの人って……。
「僕は透の兄の三鷹葵。ああよかった、お会いできて」
やっぱり!
「まあ。透さんのお兄様ですね。はじめまして、乙羽沙穂です」
「お、お兄様? なんだかむず痒いな。いいよ、葵と呼んでくれ」