御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
頭ではそうして焦っているのに、透さんにほどかれていく体は従順になっていた。さらに下へ手を伸ばされ、スカートの中に触れられても、私は抵抗せずにされるがまま。

「嫌がってよ沙穂ちゃん。これじゃ最後までしちゃうよ」

ここまで淀みなく進めてきた透さんが、顔を歪めて訴えてきた。
余裕なく汗をかき、瞳の中にぼんやりと私を捕らえている。

透さんはいつもキスまでで決してそれ以上は進まず、私のペースに合わせてくれていた。
でも、本当はこうしたかった?
私も同じ。
狼みたいに今にも食らいつかれそうな状況に、すごく期待をしてしまっている。

「私、最後まで知りたいです」

こんなこと、はしたないかな……。
でも透さんにもっと求められたい。

ギョッとした顔をしている彼に、私はダメ押しで自分からキスをした。

「沙穂ちゃん、ダメだってっ……」

私たちは激しいキスをしながら、ソファの上で絡み合う。
透さんにならなにをされてもいい。どこに触れられてもかまわない。

力を抜いて彼にすべてを明け渡すと、やがて甘く溶けるおしおきが始まった。
< 136 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop