御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
夜になった。
初めてふたりでお風呂に入り、ゆっくりと温まる。葵さんの件は思い出しては腹を立てているようだけど、とりあえず私の不注意は許してもらえた。
透さんは私を優しく洗ってくれるだけで、昼間のようにエッチな触れ方はしなかった。
裸で抱きしめられながら湯船に入るのも恥ずかしくてたまらない。こんなこと本当にほかのカップルもしているの? 普通が分からないから、透さんに求められるまま従っているけど。
「まだ痛い?」
透さんの手がお腹に触れる。
今日はすごかった。体の奥がまだジンとしている。痛みはお湯の熱で溶けるように消えていったため、透さんの問いには首を横に振った。
「沙穂ちゃんごめんね。今日するつもりはなかったんだけど、我慢できなくて」
ずっとしたかったんだ……。それだけですごくうれしい。
照れ隠しで湯の中にブクブクと息を吐く。
「次はしばらく時間を置くよ。大丈夫になるまでなにもしないから安心して。……もちろん、次をさせてくれるならだけど」
透さん落ち込んでる。
私はうれしかったのに、強引にした自分が許せないみたい。