御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
「あの。もしかしたら先日の話に行き違いがあるかもしれません 」
弾む心より罪悪感を優先し、彼に切りだした。
婚約者のフリといっても、ここまでしてくれなくていいのだ。透さんに勘違いをさせたまま甘い雰囲気を享受していたらバチがあたる。
「行き違いって?」
「婚約者というのは肩書きだけで十分ですよ。あくまで私の家族を油断させるための材料です。ふたりきりのときまで、このように振る舞っていただく必要はないですから」
丁寧に説明をし、彼の横顔を確認する。スッと冷めた目をしている気がして、慌てて前へ向き直った。
怒らせた?
そわそわと返事を待っていると、彼は片手で前髪をかきあげる。
「デートするの嫌?」
透さんの声が低くなった。普段は柔らかく優しい印象だが、ワントーン下がると意思が強く、色っぽくなる。
男らしさにドキッとしつつ、気をしっかり持って答えた。
「嫌ではありません。デートは初めてですし、正直言うと楽しみで浮かれています。……でも、美砂を思うとーー」
「え、浮かれてるの? 沙穂ちゃんが? うれしいな」
突然遮られ、少し怖くなった。話を聞いてもらえないショックを表情に出す。
すると透さんはすぐに察して「ごめん」と謝ってくれて。
「俺は美砂のこともちゃんと考えているから安心して」
そう答えた。
弾む心より罪悪感を優先し、彼に切りだした。
婚約者のフリといっても、ここまでしてくれなくていいのだ。透さんに勘違いをさせたまま甘い雰囲気を享受していたらバチがあたる。
「行き違いって?」
「婚約者というのは肩書きだけで十分ですよ。あくまで私の家族を油断させるための材料です。ふたりきりのときまで、このように振る舞っていただく必要はないですから」
丁寧に説明をし、彼の横顔を確認する。スッと冷めた目をしている気がして、慌てて前へ向き直った。
怒らせた?
そわそわと返事を待っていると、彼は片手で前髪をかきあげる。
「デートするの嫌?」
透さんの声が低くなった。普段は柔らかく優しい印象だが、ワントーン下がると意思が強く、色っぽくなる。
男らしさにドキッとしつつ、気をしっかり持って答えた。
「嫌ではありません。デートは初めてですし、正直言うと楽しみで浮かれています。……でも、美砂を思うとーー」
「え、浮かれてるの? 沙穂ちゃんが? うれしいな」
突然遮られ、少し怖くなった。話を聞いてもらえないショックを表情に出す。
すると透さんはすぐに察して「ごめん」と謝ってくれて。
「俺は美砂のこともちゃんと考えているから安心して」
そう答えた。