日常(仮)
私は、そのまま泣きつかれて眠ってしまった。
逃げなきゃと焦っていた割に眠ってしまった自分に不甲斐なさを感じるが、この頃は朝起きたらていらがいないんじゃないかという不安から、ちゃんと眠れていなかった。
思いっきり泣くことで、多少スッキリしたことも関係したのだろう。
ーーーーー
こころが眠った。
たくさん泣いて疲れたんだろうな。
朝いつも飛び起きて私がいるのを確認するし、夜も不安そうに目を閉じている。
大丈夫だよ。と言ってあげることしか出来ない。
どうしたら、こころの不安を軽くしてあげれるのかわからない。
私が一緒にいなかったら、こころに話かけなかったら、人間と同じように「心愛」と呼んでいたら、もっと良い状況になってたのかな。
そう考えることも多いけど、私はこころのそばを離れない。
こころは私が守る。
こころが自分と、自分の力と向き合えるようになるまで。
私には、こころが起きる前に確認すべきことがあった。
はやと、という少年のこと。
こころは先生が、あの日のことを話したと思っていたけど違うと思う。
‘‘「なに、猫女って。こころ、新しいあだ名更新したね。」‘‘
私のこの言葉を彼は聞き取っていたと思う。
この時、彼は間違いなく私のほうを見ていた。
もし、私の思い過ごしでなければ…彼も私の言葉がわかる。
教会の外に出ると外はうっすらと暗くなっていた。
「心愛ちゃーん、どこにいるのー」
「心愛ちゃーん」
施設の先生たちがこころを探している。
子供たちも探してくれている。
こころ、やっぱりここは案外いいところかもしれないよ。
こころがいなくなって探してくれるような人たちがいるよ。
前の施設も、その前の施設も、その前の前も…
こころが時間になって現れなくても、誰も探しになんて来なかった。
他の子どもが遅れてきたら、「時間は守ろうね」とか言うくせに、こころには言わない。「心愛ちゃんは無理しなくていいよ」「心愛ちゃんは好きなようにしてていいよ」大人はこころの機嫌をうかがうようにビクビクして、なるべく関わらないようにする。
それを見ている周りの子どもは、こころだけ特別扱いだと感じていい思いはしないだろう。自分から関わる努力をしないこころにも問題はある。けど、大人の態度がこころがより孤立する環境を作ったのも間違いない。
逃げなきゃと焦っていた割に眠ってしまった自分に不甲斐なさを感じるが、この頃は朝起きたらていらがいないんじゃないかという不安から、ちゃんと眠れていなかった。
思いっきり泣くことで、多少スッキリしたことも関係したのだろう。
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こころが眠った。
たくさん泣いて疲れたんだろうな。
朝いつも飛び起きて私がいるのを確認するし、夜も不安そうに目を閉じている。
大丈夫だよ。と言ってあげることしか出来ない。
どうしたら、こころの不安を軽くしてあげれるのかわからない。
私が一緒にいなかったら、こころに話かけなかったら、人間と同じように「心愛」と呼んでいたら、もっと良い状況になってたのかな。
そう考えることも多いけど、私はこころのそばを離れない。
こころは私が守る。
こころが自分と、自分の力と向き合えるようになるまで。
私には、こころが起きる前に確認すべきことがあった。
はやと、という少年のこと。
こころは先生が、あの日のことを話したと思っていたけど違うと思う。
‘‘「なに、猫女って。こころ、新しいあだ名更新したね。」‘‘
私のこの言葉を彼は聞き取っていたと思う。
この時、彼は間違いなく私のほうを見ていた。
もし、私の思い過ごしでなければ…彼も私の言葉がわかる。
教会の外に出ると外はうっすらと暗くなっていた。
「心愛ちゃーん、どこにいるのー」
「心愛ちゃーん」
施設の先生たちがこころを探している。
子供たちも探してくれている。
こころ、やっぱりここは案外いいところかもしれないよ。
こころがいなくなって探してくれるような人たちがいるよ。
前の施設も、その前の施設も、その前の前も…
こころが時間になって現れなくても、誰も探しになんて来なかった。
他の子どもが遅れてきたら、「時間は守ろうね」とか言うくせに、こころには言わない。「心愛ちゃんは無理しなくていいよ」「心愛ちゃんは好きなようにしてていいよ」大人はこころの機嫌をうかがうようにビクビクして、なるべく関わらないようにする。
それを見ている周りの子どもは、こころだけ特別扱いだと感じていい思いはしないだろう。自分から関わる努力をしないこころにも問題はある。けど、大人の態度がこころがより孤立する環境を作ったのも間違いない。