こんぺいとうびより
翌日、璃子は葉吉に、本来の仕事に支障のない程度で食品チームの動画編集を手伝ってほしいと言われた。
───新貝さんと一緒に仕事ができる!
ルンルンでトイレに行き個室に入って落ち着く。
───『友達』って言われたけど、もちろん想定内だし、むしろ「知り合い」とか言われるかと思ってたし。近くにいられるならそれでいいよね。向こうに気持ちがないのに無理矢理アプローチしてうっとおしがられるより・・・。
個室を出ようとすると数人の話し声がする。
「最近どうよ?」
「なーんにもないよ。あー、キュンが足りない!」
「ねえ、企画部で結婚した人達いるじゃない?」
「あー、でも名前聞いてもどの人達だかわからなかった。」
「二人ともおとなしい感じの人だよ。それでさあ、新貝さんているじゃない?」
「あのイケメンの?」
璃子の耳がぴくりと動く。
「そうそう!噂では彼、その結婚した女の人のこと好きだったんだって。」
「えーっ!失恋しちゃったんだ!」
「かわいそう!イケメンなのに!」
「ね、だからチャンスじゃない?心の隙間に入り込んで・・・。」
「あたし、イケメンなら一晩でもいいわ~。」
「私もそういうの経験ないけど、そういうのも悪くないかな~。『私が慰めてあげる』みたいな!」
「やだ~ははは!」
───!?!?!?
ドアにかけた手を戻す。
───やっぱり、このままは嫌だ。今までは新貝さんは彩木さんのことしか見てなくて、でも彼女は葉吉さんしか見てないのわかってたから、あたし安心してた。でも、このままの関係に甘んじて新貝さんに彼女が出来たりしたら嫌だ。そうしたら気軽に飲みに行ったりとかも出来なくなる。ちゃんと気持ち伝えないと・・・いや、気持ちはばれてるんだけど、振られるのわかっててもきちんと告白しないと、傷つくの怖がって、なりふり構ってたりしたらきっと後悔する。
璃子はぐっと拳を握りしめた。
───新貝さんと一緒に仕事ができる!
ルンルンでトイレに行き個室に入って落ち着く。
───『友達』って言われたけど、もちろん想定内だし、むしろ「知り合い」とか言われるかと思ってたし。近くにいられるならそれでいいよね。向こうに気持ちがないのに無理矢理アプローチしてうっとおしがられるより・・・。
個室を出ようとすると数人の話し声がする。
「最近どうよ?」
「なーんにもないよ。あー、キュンが足りない!」
「ねえ、企画部で結婚した人達いるじゃない?」
「あー、でも名前聞いてもどの人達だかわからなかった。」
「二人ともおとなしい感じの人だよ。それでさあ、新貝さんているじゃない?」
「あのイケメンの?」
璃子の耳がぴくりと動く。
「そうそう!噂では彼、その結婚した女の人のこと好きだったんだって。」
「えーっ!失恋しちゃったんだ!」
「かわいそう!イケメンなのに!」
「ね、だからチャンスじゃない?心の隙間に入り込んで・・・。」
「あたし、イケメンなら一晩でもいいわ~。」
「私もそういうの経験ないけど、そういうのも悪くないかな~。『私が慰めてあげる』みたいな!」
「やだ~ははは!」
───!?!?!?
ドアにかけた手を戻す。
───やっぱり、このままは嫌だ。今までは新貝さんは彩木さんのことしか見てなくて、でも彼女は葉吉さんしか見てないのわかってたから、あたし安心してた。でも、このままの関係に甘んじて新貝さんに彼女が出来たりしたら嫌だ。そうしたら気軽に飲みに行ったりとかも出来なくなる。ちゃんと気持ち伝えないと・・・いや、気持ちはばれてるんだけど、振られるのわかっててもきちんと告白しないと、傷つくの怖がって、なりふり構ってたりしたらきっと後悔する。
璃子はぐっと拳を握りしめた。