こんぺいとうびより
その日の会社からの帰り道、璃子のレーダーはかなり前方を歩く一直を見つけロックオンした。
───ヒールだけど・・・陸上で鍛えたこの足をあたしは信じる!自分が自分を信じられなきゃ何も始まらない!
決意するとダッシュでゴールの彼の背中を目指す。
ヒールは走りにくかったけれど全力疾走の末彼に追い付いた。
「し、新貝さん!」
「うわ、なんか背中に圧を感じると思ったら・・・。」
一直は驚いて振り向くとまじまじと璃子を見つめる。
───髪ぼっさぼさだけど・・・。よくこんなヒールで走れるな・・・というか、元々背が高いのに高いヒールはくから俺よりちょっと大きい・・・。
「お疲れ様・・・です、今、お帰りですか?」
───路線同じだから途中まで一緒に帰れるかも・・・。
璃子は息を整えながら聞いてみる。
「お腹すいたからラーメン食って帰ろうと思って・・・。」
「ご、ご一緒しても大丈夫ですか!?あたしもお腹ぺっこぺこなんです!」
食い気味で言う。実際は特別お腹がすいているわけではなかった。
「いいけど・・・。」
「ぃよしっ!」
「え?」
「あぁ!気にしないでください。心の声です。行きましょう!レッツゴー!」
全力ダッシュの疲れはすっかり吹き飛んで、璃子は元気良く歩き出した。
「・・・そっちじゃないし。ここ、曲がるよ。」
「あ、はいはい!」
一直は嬉しそうに隣に並んでくる璃子をちらりと見て、夕食がいつもより楽しい時間になる予感がした。
───ヒールだけど・・・陸上で鍛えたこの足をあたしは信じる!自分が自分を信じられなきゃ何も始まらない!
決意するとダッシュでゴールの彼の背中を目指す。
ヒールは走りにくかったけれど全力疾走の末彼に追い付いた。
「し、新貝さん!」
「うわ、なんか背中に圧を感じると思ったら・・・。」
一直は驚いて振り向くとまじまじと璃子を見つめる。
───髪ぼっさぼさだけど・・・。よくこんなヒールで走れるな・・・というか、元々背が高いのに高いヒールはくから俺よりちょっと大きい・・・。
「お疲れ様・・・です、今、お帰りですか?」
───路線同じだから途中まで一緒に帰れるかも・・・。
璃子は息を整えながら聞いてみる。
「お腹すいたからラーメン食って帰ろうと思って・・・。」
「ご、ご一緒しても大丈夫ですか!?あたしもお腹ぺっこぺこなんです!」
食い気味で言う。実際は特別お腹がすいているわけではなかった。
「いいけど・・・。」
「ぃよしっ!」
「え?」
「あぁ!気にしないでください。心の声です。行きましょう!レッツゴー!」
全力ダッシュの疲れはすっかり吹き飛んで、璃子は元気良く歩き出した。
「・・・そっちじゃないし。ここ、曲がるよ。」
「あ、はいはい!」
一直は嬉しそうに隣に並んでくる璃子をちらりと見て、夕食がいつもより楽しい時間になる予感がした。