こんぺいとうびより
数十分後、一直は自分の身長と同じくらいの大きさの、ドリンクの形のぬいぐるみを抱えていた。

璃子が店から記念品としてドリンクの一年間飲み放題券と共にもらったものだ。

「・・・玉川さんてくじ運いい人?ラーメン屋でもチャーシュー当ててたよね。」

「そうなんですよ!子供の頃から駄菓子屋行くとあんこ玉はだいたい当たるし、同じ日にチョコのくじで3等、ラムネで2等、スーパーポールで1等って当てたりとか、懸賞もよく当ててました。」

「宝くじとかは?」

「買ったことないんですよ。当たっちゃったらどうしようと思うと・・・。」

「ははっ、何それ!小心者か!?」

「あたし、運がいいみたいだから、あたしといると幸せになれますよ!きっと。」

璃子がぱっと笑顔になると、一直は楽しそうに頷いた。

「そうかもね・・・そんな気するよ。」

「え・・・?」

───そそそれって深い意味あったりとか!?・・・いや、ないか・・・。

「荷物も増えたし、そろそろ帰ろうか。」

「あの、最後に観覧車乗りたいです!」

───告白と言えば観覧車!ちょうど空も夕焼けできれいだし!

「いいけど。」





観覧車の前に着いた璃子は愕然とした。

「・・・ち、調整中!?」

「しょうがないな。何か他の乗る?このぬいぐるみ持ってても乗れるのあるかな・・・。」

辺りを見回しながら歩き出した一直を璃子が呼び止めた。

「新貝さん!」

「え?」

「あたし、新貝さんのことが好きです。」
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