君の笑顔
「じゃあ、行ってくるね」

びしっとしたスーツを着たアキは仕事へと向かった。

玄関で、私の耳元にこんなこと囁いてきたんだよ、アキ。

「今日、楽しんできてね」

相当高いヒールなのに、ウサギみたいにぴょんぴょん飛び跳ねながら、出勤していった。


ケーキはまだ半分残っていた。

松田との待ち合わせまでまだ時間がある。

簡単なおでかけ用の服に着替えて、アキの実家に向かった。

おいしいおいしいケーキを持って…
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