キミと、光の彼方へ。
「海里、送ってくれてありがとう」

「あぁ」


砂良と分かれて2人で朝来た道を引き返してきた。

太陽が空のど真ん中を陣取り、ジリジリとアスファルトを焦がしている。

朝より風は穏やかで、ふわっと私の赤く色付いた頬を撫でる。

それで少しだけ温度が下がったような気がしたけど、おそらく気のせいだろう。

私は手を胸くらいまでに上げた。


「じゃあね。また明日」

「また明日」


こうして分かれてまた明日の朝を迎える。

それが誰との間にもない私と海里の秘密だって自覚すると、また熱が上がって来てしまう。

私は扉に手をかけたところで後ろを振り向いた。

海里の大きな背中が見えてキュンとして、そして少し切なくなった。

今見えているこの距離が海里との心のキョリじゃないといい。

そう願った。


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