キミと、光の彼方へ。
「桑嶋......ごめんな。気づいてやれなくて...ごめんな」


そう言うと、彼は私の肩が折れそうなくらい、強く強く抱き締めて来た。

私は首を真横に小さく振って抵抗した。

悪くない。

悪いのは私。

私だから、

だから......もういい。

私なんかのために悲しまないで。

私なんかのために涙を使わないで。

嫌だよ。

悲しんでほしくないよ。

嫌なんだよ。

波のザブーンと繰り返す音が胸に押し寄せてくる。

何度も何度も押し寄せてきて飲み込まれてしまいそうになる。

でも、それでいい。

それでいいから、お願い。

もう、これ以上誰も、誰も苦しめないで。

お願い......。

お願い......だよ。


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