冷徹御曹司は初心な令嬢を政略結婚に堕とす
「そんなことあるよ。……とにかく、実家に帰って無理やり政略結婚させられるよりは、ほとぼりが冷めるまでここに居た方がいい。縁談は円満に白紙にできるよう僕がなんとかするから、姉さんは何も心配しないで」
彼は甘い微笑みを浮かべると、首をこてりと横に倒してから「ね?」と私に念押しをする。
その動作は、幼い頃から変わらない湊征の癖だ。
私が心の中で〝姉封じ〟と呼んでいる弟の可愛らしい癖に、私は「むう」と唇を尖らせる。
姉封じをされると、姉としてこれ以上の手出しもできなければ、反論もできない。
可愛い弟のお願いには、誰も逆らえないのだ。
「……わかった。ありがとう、湊征」
この調子だと、きっと私が『少しでも考える時間が欲しい』と思っていたのも、お見通しだったに違いない。
素直にお礼を告げると、彼は王子様然とした表情で満足げに頷く。
amnisを立ち上げてすぐに地毛の黒髪から、まるで銀狼のように野生的な髪色に染めた弟を見て、なにか心境の変化でもあったのだろうか? と心配していたものだが、物腰の柔らかさと家族想いな優しい性格は変わっていないらしい。
そしてもちろん、超がつくほどの過保護さも。
彼は甘い微笑みを浮かべると、首をこてりと横に倒してから「ね?」と私に念押しをする。
その動作は、幼い頃から変わらない湊征の癖だ。
私が心の中で〝姉封じ〟と呼んでいる弟の可愛らしい癖に、私は「むう」と唇を尖らせる。
姉封じをされると、姉としてこれ以上の手出しもできなければ、反論もできない。
可愛い弟のお願いには、誰も逆らえないのだ。
「……わかった。ありがとう、湊征」
この調子だと、きっと私が『少しでも考える時間が欲しい』と思っていたのも、お見通しだったに違いない。
素直にお礼を告げると、彼は王子様然とした表情で満足げに頷く。
amnisを立ち上げてすぐに地毛の黒髪から、まるで銀狼のように野生的な髪色に染めた弟を見て、なにか心境の変化でもあったのだろうか? と心配していたものだが、物腰の柔らかさと家族想いな優しい性格は変わっていないらしい。
そしてもちろん、超がつくほどの過保護さも。