僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「ねえ、マー君。
 僕たちに
 恋のお守りソングなんて歌う資格、
 あるのかなぁ?」



「さあな。
 でも俺には、
 歌わないっていう選択肢はねえけど」



「マネージャーのため?」



「だってあいつ。
 俺らと全国ツアー回ること、
 すっげー楽しみにしてんじゃん」



「だね」



「マジで叶えてやりてぇな。
 蓮見の夢」



 僕が悲しみの泥沼から
 這い上がれない時、限定で。

 マー君は辛い恋の話を、僕にする。



 叶わない恋だって
 マー君は自分で分かっている。


 でも
 マネージャーへの想いは
 絶対に消せないみたい。



 むしろ膨れ上がっていく想いに
 押しつぶされそうになっていて。

 たまにマー君も弱音をこぼす。



 同じような恋の病に侵された、
 僕だけに。
< 283 / 375 >

この作品をシェア

pagetop