僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

 蓮見さんはすぐに
 悪霊にとりつかれたような
 不気味な笑顔に戻り。

 ゾンビのみたいなうねり声を
 私の耳元に落とした。



「ウサギちゃんのこと~ 
 逃がさないから~」



 ひょえぇぇぇ!!
 こ……怖すぎ!!



 演技だってわかっていても
 恐怖で力が抜けていく。



 いつの間にか私は
 ステージの上まで連れてこられ

 端っこの柱に
 縄で縛られていた。



 う……
 何…… この現実は……??



 ステージ前の広場を埋め尽くす
 数えきれないほどの
 ファンの子たちの目が、
 私に突き刺さっている。



 ムリ。ムリ。

 こんな大勢の前で
 目立っちゃうことなんてムリ。



 誰か! 早く!
 私を助け出して!!
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