ボーダーライン。Neo【中】

 ◇ ♀

 金曜の夜は、思っていたより早くに訪れた。

 あたしは早々と晩御飯の支度、入浴を済ませ、生放送の音楽番組にチャンネルを合わせた。

 もぞもぞとコタツテーブルに足を突っ込み、ジッとテレビ画面を注視する。

 番組が始まり、いつもの流れでその日の出演者達が順番に登場する。

 スタジオ内の大型スクリーンに彼らのグループ名が浮かび、歓声がドッと沸き起こった。興奮を覚え、鳥肌が立つ。

 脚光を浴びながら、白い階段を下りる四人のうちの一人。檜の姿を見て、思わず口元が緩んだ。

 ーーカッコいい……。

 カメラアングルがロングからアップへ切り替わると、抑えきれないほど心が弾む。

 内なるものが熱く(ほとばし)り、顔が火照るのを感じた。

 心当たりのあるときめきが動揺を誘い、あたしは頬に手を当てた。

「ただいまー」

 ガチャン、と閉まる扉の音と共に慎ちゃんの声がした。

 慌てて腰を浮かせ、お帰り、と玄関まで歩み寄る。

 習慣化した流れで、彼の上着をハンガーに掛け、作っておいた晩御飯を皿によそった。

 ーーあれ?

 液晶に芸人さんが映っているのを見て、つい眉を寄せる。
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