子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
「凄く美味しいです・・・」

「だろ?そりゃ当ホテル自慢のフレンチレストランだからな・・・」

筒見社長は上機嫌に笑った。

「これが試作品だなんて…信じられません」

「・・・そうか・・・表に出しても・・・大丈夫か?」

「え、あ・・・はい」

「そっか・・・阿川さんもお墨つきなら・・・これでいいか・・・」

「私の意見を真に受けられても…困ります・・・」

「・・・こうして・・・何だか…君と食事するのは初めてじゃない気がする・・・どうしてだろうか?」

筒見社長はふと箸を止めて、私の顔をジッと不思議そうに見つめた。


拓郎いや玲斗さんに瓜二つの顔が私を見ている。
昨日のように顔に熱がみるみると集まっていく。


「!?」

急にポケットに忍ばせたスマートフォンが鳴り響いた。

私は箸を止めて、液晶画面を見ると「かもめ保育園」」からの電話だった。

「もしもし…阿川です」

――――小森です。阿川さん・・・

小森君からの電話。


――――玲也君が37,7℃の熱が出してるので、お迎えお願いします


「・・・」

――――仕事、早退するコトになるけど・・・お前だけ特別扱いは出来ないんだ。阿川


「分かってる…すぐに早退して迎えに行くわ。連絡ありがとう・・・小森先生」

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