子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
「家は何処だ?」
「いえ・・・駅前で下ろして頂いたら、歩いて帰ります・・・」
「そう言うワケいかないだろ?玲也君、熱あるんだろ?」
「でも、微熱だし・・・」
住んでる場所は家賃の安さで決めたボロアパート。
筒見社長には見られたくなかった。
「ねっ、玲也」
「・・・僕、車がいい・・・」
「玲也!?わがまま言わないで・・・」
「・・・遠慮するな・・・阿川さん。
ちゃんとウチまでナビしてくれ」
「・・・」
私は軽くため息を吐き、ウチまでナビをした。
「あそこのアパートです・・・」
最近、近所に建ったキレイな住宅街の奥に私達の住むアパートが建っていた。
新築のおウチがいっぱい立ち並んでいるもんだから余計に私達のアパートが古めかしく見えた。
彼はアパートの前に車を停めた。
「荷物運べるか?阿川さん」
「大丈夫です。一人で運べます・・・」
「しゃちょうは帰っちゃうの??」
「まぁ、仕事があるからな・・・」
「ちょっとだけ・・・よって、僕の自慢のくるま見せてあげる」
「少しならいいよ・・・」
「玲也!?社長が忙しい人なのよ・・・」