子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
「ありがとう」

「見て、これが僕の車・・・いっぱいあるでしょ?」

玲也は自慢げにテーブルの上にトミカの車を並べていく。

「・・・玲也君はマジで車がスキなんだね・・・俺も君ぐらい時、車で良く遊んでいたよ・・・」

「へぇー・・・」

筒見社長は玲也と一緒にトミカの車を見つめ、手に取った。

「そう言えば・・・昔遊んでいたラジコンカーが蔵にあるかもしれない・・・君にやるよ。玲也君」

「ラジコンカーって何?」

「リモコンで車を動かして遊べる玩具だ」

「僕でも車うんてんできるの??」

「運転はできないけど・・・自由に動かせる」

「欲しい・・・いいの?しゃちょう」

「そんな高価なモノ…貰っても困ります・・・筒見社長」

「いいんだよ・・・どうせ、捨てようと思ってたもんだし・・・」

筒見社長自身が母子家庭で苦労を理解しているのは分かるけど。

何故、私達親子に肩入れするのか分からない。

「!?」

筒見社長の上着に忍ばせたスマートフォンが鳴った。

「黒沼だ・・・ちょっと・・・遊び過ぎたかな・・・今日の所は帰るよ、玲也君」

筒見社長はお茶を飲み干し、立ち上がった。

< 23 / 119 >

この作品をシェア

pagetop