子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
「これ…私の酔い止めです」

彼にミネラルウオーターと酔い止めの薬を渡した。

「ありがとう御座います・・・助かります」

彼は礼を言うと薬を飲み、水で飲み込んだ。

「船って・・・こんなにも揺れるんですね・・・予想外でした・・・」

彼はサングラスを外した。

「えっ?」

私は彼の顔に驚愕した。

何と死んだはずの拓郎と瓜二つの顔だったから・・・

「拓郎?」

私は不意にそう呟いてしまった。
奥二重の切れ長の瞳に凛とした黒い光を宿していた。
彫りの深い顔に高い鼻梁。
拓郎は年中小麦色の肌だったけど、長袖のシャツの袖から覗く彼の肌は白かった。





「拓郎?俺の名前は・・・南条玲斗(ナンジョウレイト)だ」

「・・・すいません・・・私の知っている人にそっくりだったもんで」

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