子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
満月の夜。
潮の満ち引きで繋がる天空島と満月島。

大勢の観光客が月に一度のイベントを楽しんでいた。
毎年、七月は七夕も相まって、盛り上がりを見せる。
私達のようなカップル達がジンクス目当てに沢山訪れていた。

私達も手を繋ぎ合い、島まで歩いた・・・

満月島は直径一キロほどの孤島で、周辺は白い砂浜に囲まれ、小高い丘になっていた。

私達は一番高い場所まで歩き、月と満天の星空を見つめる。

「こうして、星空を見てると人なんてちっぽけだよな・・・」

「そうですね・・・」

「凛香・・・
もし、俺の手術が成功して、生きていたら、一年後、ここでまた、逢おう」

「はい」

「俺は君に逢える時を楽しみにして、手術を受ける」

「玲斗さん・・・」

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