極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
けれど、どうやら周囲を見渡す限り、それらしい集まりではないような気もしてくる。

待合ロビーのソファにはカップルの姿が目立ち、他にも家族連れや年配の夫婦の姿もちらほらとある。

服装は私たちのように正装をしているものの、企業が主催するパーティーという雰囲気があまり感じられない。

気になりつつも乗船時間を迎えたので、スタッフに案内されて乗船が始まった。


「わぁ、すごい……」


船内はまるで高級ホテルのように豪華で、思わず足を止めて見惚れてしまう。以前、参加した船上パーティーのときよりも大きな船だ。


「さぁ、中へ入ろう」


感動している私の腰に千紘社長の手が優しく添えられる。そのままエスコートされるように船内を進み、こういったことに慣れていない私は緊張で歩き方がぎこちなくなってしまった。

けれど、次第に船内の豪華な造りにばかり目が向かい、それに見惚れているうちに、腰に添えられた千紘社長の手の存在はあまり意識しなくなった。
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