極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「もしもそうだとしたら、俺とこんな風に食事をしているのはよくないのかもしれないと今さら気になった。君をここへ連れてきてもよかったのかと心配で」

「いえ、それでしたら大丈夫です」


私も、飲んでいたコーヒーのカップをソーサーへと戻して答える。


「相手は彼氏ではないので」

「そうか。それならよかった」


千紘社長が安心したように笑う。


「それじゃあ誰と食事をする予定だったの? 友達?」

「いえ、友達でもないです」


食事の相手についてどう伝えようか一瞬迷ったものの、ごまかさずに本当のことを話すことにした。


「実は、私に彼氏がいないのを心配してくれた同期から、男友達を紹介されることになっていたんです。それで、今日はその方と初めて会って食事をする予定でした」

「なるほど」

「でも、正直に言うと、私はあまり乗り気ではなくて……」


テーブルの上のコーヒーカップに視線を落としながら、つい本音が飛び出してしまう。
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