モブ転生のはずが、もふもふチートが開花して 溺愛されて困っています
「今さらこんな格好を見せるの、なんか恥ずかしいな。もともとこういうかしこまった服装は苦手なんだが、今日はらしくもなく頑張ったんだ。フィーナが……〝王子様みたいなひとが好き〟って言ったから」
あれはサロンでレジスに好きなタイプを聞かれたときのこと。私はたしかにそう言った。
じゃあ、レジスは私のためにこの姿で会いにきてくれたってこと?
男性にはあまり使わない言葉だが、なんともしおらしいレジスの行動に、私はキュンとしてしまった。
「……俺はみんなに愛されたり、憧れたりされるようなやつじゃない。フィーナの理想とする王子像とはちがうかもしれない。でも、フィーナが手をとる相手は俺でありたい」
レジスは芝生の上だということもお構いなしにその場で跪くと、私に手を差し出した。
昔からずっと憧れていた。いつか素敵な王子様が目の前に現れて手を差し伸べてくれる……そんな王道ラブストーリーみたいなことを。それが今、現実となっている。
「フィーナが好きだ。俺の婚約者になってほしい」
「……こ、婚約者!?」
突然の婚約の申し込みに、私の声が上ずった。
「俺はいずれ王位を継ぐことになる。そのときは、フィーナも俺と一緒にカフリースに来てほしいんだ。カフリースは悪い国じゃない。ルミエルより領土は広いし自然が豊かだ。食べられる変わった草や木の実も多いから、料理が好きなフィーナには喜んでもらえると思う。王妃教育はたいへんなこともあるかもしれないが、俺がフォローする。寂しくて屋敷に帰りたくなったらいつでも帰っていい。その前に、俺がいるから絶対寂しい思いはさせない。……どうだろうか」
私に口を挟む隙を与えてくれない、まくしたてるような物言いにおもわず笑ってしまう。
この国を出ることも、自分が王妃になる未来など想像したこともなければ、王妃教育なんて未知で不穏な単語まで聞こえてきた。
不安は大きいし、自信もない。でもそれ以上に――レジスが好きだという感情が上回っていた。
それだけで私には、目の前に差し出された手を断る理由など、ないも同然だった。
「……私もレジスが好き」
私が言うと、レジスの瞳が揺れた。
動揺や期待、いろんなものが混ざった熱い眼差しを受け、私は目を細める。
「いつか王妃になるとか、そういうのはまだ実感ないし、わからないことばかりだけど……この感情に嘘はないわ。だから私でよければ、これからもレジスの隣にいさせてください」
あれはサロンでレジスに好きなタイプを聞かれたときのこと。私はたしかにそう言った。
じゃあ、レジスは私のためにこの姿で会いにきてくれたってこと?
男性にはあまり使わない言葉だが、なんともしおらしいレジスの行動に、私はキュンとしてしまった。
「……俺はみんなに愛されたり、憧れたりされるようなやつじゃない。フィーナの理想とする王子像とはちがうかもしれない。でも、フィーナが手をとる相手は俺でありたい」
レジスは芝生の上だということもお構いなしにその場で跪くと、私に手を差し出した。
昔からずっと憧れていた。いつか素敵な王子様が目の前に現れて手を差し伸べてくれる……そんな王道ラブストーリーみたいなことを。それが今、現実となっている。
「フィーナが好きだ。俺の婚約者になってほしい」
「……こ、婚約者!?」
突然の婚約の申し込みに、私の声が上ずった。
「俺はいずれ王位を継ぐことになる。そのときは、フィーナも俺と一緒にカフリースに来てほしいんだ。カフリースは悪い国じゃない。ルミエルより領土は広いし自然が豊かだ。食べられる変わった草や木の実も多いから、料理が好きなフィーナには喜んでもらえると思う。王妃教育はたいへんなこともあるかもしれないが、俺がフォローする。寂しくて屋敷に帰りたくなったらいつでも帰っていい。その前に、俺がいるから絶対寂しい思いはさせない。……どうだろうか」
私に口を挟む隙を与えてくれない、まくしたてるような物言いにおもわず笑ってしまう。
この国を出ることも、自分が王妃になる未来など想像したこともなければ、王妃教育なんて未知で不穏な単語まで聞こえてきた。
不安は大きいし、自信もない。でもそれ以上に――レジスが好きだという感情が上回っていた。
それだけで私には、目の前に差し出された手を断る理由など、ないも同然だった。
「……私もレジスが好き」
私が言うと、レジスの瞳が揺れた。
動揺や期待、いろんなものが混ざった熱い眼差しを受け、私は目を細める。
「いつか王妃になるとか、そういうのはまだ実感ないし、わからないことばかりだけど……この感情に嘘はないわ。だから私でよければ、これからもレジスの隣にいさせてください」