ミスアンダスタンディング
それ以降、空大も私も特に言葉を交わす事はなかった。
今までなら心地よいと思えていた沈黙も今日はずしりと重たく感じる。
こんなにも感じ方が変わってしまったのはどうしてなんだろう。
確かな根拠や理屈があるわけでもないのに私たちの間に流れる空気が今までとは違うと、そう思えてしまうのはなんでなんだろう。
結局答えが出ないまま、進んでいた足は私の家に着いてしまった。
「風呂、ありがと」
「うん」
シャワーを浴び終えた空大はラフな格好に着替えていた。その着替えは当たり前のように私の家に置いてあったものだ。
見慣れていたその姿にすら胸がきゅうっとなる。
そのくらい、会えなかったこの三日間は、どうしようもなく空大を恋しくさせた。
たった三日。
なのに、こんなにも寂しかった。
「…もう寝る?」
「…うん」
会話もそこそこに二人でベッドに寝転がる。
電気を消してベッドに横たわれば、それは触れ合う合図だった。
けれど今日は違うらしい。いや、今日も、か。
飲み会が行なわれたあの日から空大が私に触れる事はめっきりなくなってしまった。