秘密事項:同僚と勢いで結婚した
そうして迎えた金曜日。
相変わらず穂高くんは私の隣に座る。
「……同期会くらい、別々に…」
「葉山のこと口説きたいから俺的にベストポジション」
他の人に聞こえたらどうするの?!
と焦る暇もなく、穂高くんのその言葉が言い終わると同時に周りから『穂高、葉山にメロメロ!』『いっそのことプロポーズしろ〜』という冷やかしの言葉が飛び交う。
ちらりと助けを求めるべく、のっちゃんを見たけれど…。
「穂高もっとやれー」
なんて棒読みで言い放っていた。
(のっちゃんんんん!?)
まだ誰もお酒飲んでないのに。
同期会、開幕早々、私は恥ずかしさに溺れて俯いた。