秘密事項:同僚と勢いで結婚した

帰り。
家が同じ方向だから、と嘘をついて同じタクシーに乗り込む。


その時も周りからの冷やかしは止まなかった。


『しっかり葉山を落としてからホテルだぞー』
『無理やりは男として最低だからね!』


相変わらずの同期のノリを、穂高くんは笑って流す。

いや、否定しなさいよ。

なんて私が思っていることを、穂高くんは一切気付いてないだろう。
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