先生がいてくれるなら①【完】
「嫌な事されたらちゃんと嫌だって言うんだよ? 私も相談に乗るし。あ、そうだ明莉ちゃん、連絡先交換しよう!」
携帯出して、ほら、はやくはやく……とユキさんが私を急かす。
私たちは電話番号とメッセージアプリのIDを交換した。
「いつでも連絡してきて良いからね~。むしろ定期的に連絡欲しいわ~」
「で、でも、お忙しいのにご迷惑では……」
「いやいやいや、明莉ちゃんが孝哉にいじめられてないか確認させてよー。でないとおばさん心配で夜も眠れないわー」
おばさんって、そんな風には全然見えなくて、むしろ先生と同じぐらいの年にしか見えないのに。
「さぁ、男二人が待ってるから、上行こっか」
「はい」