先生がいてくれるなら①【完】
「孝哉の教え子って事は高校生だよな!? 何年生っ?」
「二年生です」
「「「うおー、正真正銘の女子高生だ!」」」
先生の元バイト仲間3人は謎の喜び具合。
ふむ。女子高生がそんなに珍しいですかね?
どこにでもいると思いますけども。
先生は騒ぐ3人を冷ややかな目で見ながら「お前らうるさい。名前ぐらい言えば?」と言うと、「お前が言うな」と突っ込まれる。
「あー、はいはい、分かったじゃあ左から、カズキ、ナオヤ、トモヒロね」
「「「お前が言うな!」」」
えっと、一人対三人のツッコミ漫才ですか……???
見かねたリョウさんが「お前らとりあえず座れやー。乾杯しようぜ」と助け船を出してくれた。
そこへユキさんも加わり「今日はもう貸し切りにしちゃったから、どんどん飲んで食べてね~!」と言いながらビールジョッキを配り始める。
「明莉ちゃんと孝哉はウーロン茶ね」
「ありがとうございます」
私は未成年だし先生は車の運転がある。
さすがユキさん、分かっていらっしゃる。