先生がいてくれるなら①【完】

「今この店があるのはホント、孝哉とあの3人のおかげなのよー」


なるほど。確かに他の3人もそれぞれタイプ違いでとても格好いい。


「まぁ、実際来てくれてたのは大学の夏休みと冬休みだけだけどねー。もっと近くに住んでれば一年中来てもらって、今頃このお店も我が家も大豪邸だったのになぁ、いや残念残念!」



ユキさんの話によると、先生が初めてお店に来たのは先生が大学一年生の夏休みだそうだ。


ユキさんが声を掛けたのをきっかけに、毎年夏休みと冬休みの間だけここにやってきて、泊まり込みでバイトをしていたらしい。


そしてどうやらその時に、リョウさんからコーヒーの淹れ方を伝授してもらったようだ。


なるほど、先生が “リョウさんの弟子” と言っていたのはもしかするとこの事だったのかな。

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