先生がいてくれるなら①【完】

ユキさんはウンウンと頷きながら申し訳なさそうに笑っていますが。


違いますからね!


「ユキさんも他の皆さんも、勘違いしてますってばっ。私は先生の彼女なんかじゃないんですっ」


「いやいやいや明莉ちゃん。そんなわけないから。今まで一度だってあんな嬉しそうな顔して女の子連れて来た事なんて無かったんだからね? 女と見れば嫌そうな顔して『こっち来んな』みたいな態度しか取らないあの孝哉がだよ? まぁなんの前触れもなく来たかと思えば自慢げにニコニコして女の子の手ぇ握っちゃって、誰にも話した事無い家の事情までしゃべっちゃってるなんて、そんなの彼女以外であるはずが無いっ!!!」


「ゆ、ユキさんっ、声大きいですっ……」

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