先生がいてくれるなら①【完】
『やめて』とか『痛い』とか、そう言う言葉を口にしたらもっと酷く蹴られそうな気がして、口を噤んでそれをじっと耐えた。
彼女たちはひとしきり私を蹴ったあと、痛みで立ち上がれない私を無理矢理掴んで立たせ、引きずるようにどこかへ連れて行った。
体中の痛みで、どこを歩いているのか、どれだけ歩かされたのか、私には全く分からない。
どこかに連れて行かれ、そこがとても暗い所だと言う事だけは分かった。
「あんた、明日からの修学旅行、来ないでよね!」
「修学旅行だけじゃなくて、もう二度とこの学校に来ないでいいんじゃない?」
「じゃあね、さようなら立花さん」
なんてクスクス笑う声が聞こえる。
彼女たちは私をその暗くて埃っぽい部屋に転がして、ガラガラと扉を閉じて出て行ってしまった。