異能者達の宴~夢の競演特別編~

乙女

念動力や魔術の障壁はともかく、物理的に攻撃を加える事のできるものならば、私にでも対処できる。

呼吸を整え。

「はぁあぁぁあぁっ!!」

私はカタナを振るった!

紅も同様に、魔槍の穂先を繰り出す!

次の瞬間。

「!?!?!?」

異形者の甲殻に鋭利な切れ目、そして穿たれた穴が開き、そこから鮮血が迸る!

…私はカタナについた血を振り払った。

「どれ程強固な甲殻だろうと、『斬鉄』の技法を以ってすれば、私の剣で斬れぬものなどない」

私の世界で戦は終結したが、だからといって日々の研鑽を絶やした訳ではない。

私の剣術も、紅の槍術も、常に進歩しているのだ。

「……!」

大量の出血によろめく異形者。

いかにあの化け物でも、致命傷に違いない。

しかし。

「任務…遂行…!」

右手の触手を。

左の豪腕を。

念動力による炎を。

異形者は次々と攻撃を繰り出し、私達を抹殺しようと攻め立ててくる!



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